• 徹底排除宣言

kaikan小説 46|ほけんをかける

恋ってしなくても死なないけれど、していても死にたくなることもある。なんなら両思いの不安な動作のいちいちよりも片想いのドキドキの方がまだいいと思う。

「恋は依存性があり猛毒で自分を失うおそれがある______」

目の前の男にそういってみる。ことを済ませて男はひどく子どもじみた顔をしている。つるんとした顔に毛穴など見つからないしヒゲもなけれはヒゲ後もない。絶対に永久脱毛をしている。

はぁ? なんだそのできそこないの川柳は。バカにしている口調でやっぱりバカじゃんという顔を向けあたしの首に腕をまわす。

「ミカちゃんの身体ってなんかさ、こうエッチだよね。ずっと触っていたいもん。俺」

男はそういいながらもう片方の手で脇腹を撫であげる。アンッ、感じやすいのでつい声が出てしまう。

俺にそんなこといわせるなんてもうミカちゃん最高かよ、と、付け足す。

「あは、どうもありがとう」

「どういたしまして」

男の手はまたさっきのおこなった通りの順番で脇腹から太ももに移動しつるんとした割れ目に人指し指をあてがう。あたしも人のこといえないんだった。陰部の毛は永久脱毛済み。割れ目をそうっと割っていきとろとろの液体を指先に絡ませ小さなお豆をコリコリとこねくり回す。

「あーあ。またこんなになって。おもちゃ使う? また?」

んんん。あたしは必死で首を犬のようにブルブルと横にふり、このまま指でして、と懇願のまなざしを送る。かんなくんの指がは媚薬でも塗ってあるんじゃないのか。と突っ込みたくなるほど絶妙な部位を刺激してくる。外したことなどないように。あたしの身体の全部を熟知しているかのように。

「アーッ、またイくぅー」

頭が快楽を憶えてしまっているのでイクのなんかはカップラーメンを待つよりも早い。何回もイケるしなにせあたしは『外派』なので出張ホストにはおあつらえむきなのだ。決して挿入にはこだわらない。

指あるいはおもちゃでイカされ嘘でも愛されている証が欲しい。そうでないと死んでしまう。かんなくんだけではない。呼んでいるのは。けれど出会い系などしようとかはまるで思わない。だってこわいもの。

安全と愛と時間をお金で買っている。そう思うとまた生きている証拠にもなる。

「身体がね良くても、本当に好きな男は去っていくのよ」

2度も果てておいてまたもや話を続ける。

「そうかなぁ。俺だったらミカちゃんのこと飽きないよ。多分」

多分。ねぇ。その台詞はどの男からも最初に聞いて最後はいつも『重い』とか『うざい』とか『性欲が強くて無理』などという意味のわからない暴言とともにすっかりとあっさりと振られる。あたしは自慢ではないけれど男を振ったことがない。もっぱら振られるだけだ。かわいいのに。なんて。

「こうゆうさ関係がいいのかもね。だってきっとあたし振られないでしょ? こんなにエッチでも」

てゆうかさすがホストだね。あたしをここまで喋らせてさ、とあたしは笑う。え? てゆうかミカちゃんが勝手に喋ってるだけじゃん、とかんなくんも白い歯をみせながら笑う。

「どうして男と女ってきりがないのかしら」

真剣に悩んでいるなんてけれど誰も信じないだろう。あたしさ、結構真面目なんだけどね。

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